不動産は「時価よりも低い評価額」で相続税が計算されます。さらに使い方によっては評価額を大きく下げる特例・補正があります。現金をそのまま持つより不動産に変換することが節税になる理由と、主な4つの手法を具体的な計算例とともに解説します。
| 財産の種類 | 評価のしくみ | 節税効果 |
|---|---|---|
| 更地(自用地) | 路線価×面積(補正なし) | 節税なし |
| 貸家建付地(アパート等の土地) | 自用地評価 ×(1 − 借地権割合×借家権割合×賃貸割合) 例:借地権60%・借家権30%・満室の場合→ 評価額×(1−0.6×0.3×1)=18%減 |
土地:約15〜18%減 |
| 現金(建築前) | 金額そのまま(1億円→1億円) | 節税なし |
| 貸家(アパートの建物) | 固定資産税評価額(建築費の約60%)× (1 − 借家権割合30%×賃貸割合) 満室の場合 → 建築費の約42%で評価 |
建物:約58%減(建築費比) |
| 建築ローン残高 | 債務として課税財産から差し引き | ローン分が課税財産を圧縮 |
| 補正の種類 | 適用されるケース | 評価減の目安 |
|---|---|---|
| 不整形地補正 | 四角形でない・旗竿地・L字型など形状が不規則な土地 | 最大40%程度の減 |
| 間口狭小補正 | 道路に面した間口が狭い土地(一般的に4m未満など) | 数%〜15%程度の減 |
| 奥行価格補正 | 路線から奥が深すぎる・または浅すぎる土地 | 数%〜10%程度の減 |
| がけ地補正 | 土地の一部ががけ(傾斜地)で利用制限がある | 10〜50%程度の減 |
| 私道の評価 | 不特定多数が通行する私道は評価額ゼロになることも | 最大100%(評価ゼロ) |
| 広大地補正(廃止・移行) | 旧広大地特例は廃止。現在は「地積規模の大きな宅地」として新たな補正が適用 | 地積・地域によって異なる |
| 市街地農地・市街地山林 | 宅地転換が想定される農地・山林は宅地比準+造成費控除で評価 | 造成費相当額が控除 |
| 権利の種類 | 評価のしくみ | 評価の目安(借地権割合60%の場合) |
|---|---|---|
| 自用地(更地) | 路線価×面積×補正率 | 自用地評価額の100% |
| 借地権 | 自用地評価×借地権割合(A〜G:30〜90%) | 自用地評価額の60% |
| 底地(貸宅地) | 自用地評価×(1−借地権割合) | 自用地評価額の40%(60%減) |
| 貸家建付地 | 自用地評価×(1−借地権割合×借家権割合×賃貸割合) | 自用地評価額の82%(18%減) |