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負債が多い相続でどう判断すべきか
借金相続のリスクと3つの選択肢

亡くなった方に多額の借金があった場合、「相続するか・放棄するか」の判断は人生に大きく影響します。焦って決めるのではなく、まず負債の全体像を把握し、プラス財産との比較で冷静に判断しましょう。

ステップ1 収支を計算して状況を把握する
プラスの財産(受け取れるもの)
預貯金・現金 万円
不動産(概算) 万円
株式・有価証券 万円
その他のプラス財産 万円
マイナスの財産(引き継ぐ義務)
借入金・ローン 万円
連帯保証債務 万円
未払い税金・その他 万円
※不動産は路線価ベースの概算額を入力してください。連帯保証債務は全額を入力し、実際の支払い義務が生じるかは別途確認が必要です。

ステップ2 見落としやすい「隠れた負債」を確認する
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    消費者金融・カードローンの残債
    通帳や財布に手がかりがなくてもカードローンがある場合があります。信用情報機関への照会で把握できます。
    調べ方:CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センターに開示請求(相続人は代理で請求可能)
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    連帯保証人になっていた债務
    主債務者が生きている間は請求が来ないため、保証債務の存在に気づかないケースが多いです。
    調べ方:金融機関への照会、保管書類・郵便物の確認、信用情報機関への照会
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    個人間の借金(知人・親族からの借用)
    金融機関の記録に残らないため発見が困難です。死亡後に請求が来て初めて発覚するケースも。
    調べ方:手帳・メモ・メール・SNS・遺品の確認。心当たりのある親族へのヒアリング
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    未払いの税金・社会保険料
    固定資産税・住民税・国民健康保険料の滞納分は相続人が引き継ぎます。
    調べ方:市区町村役場に未納証明書を請求。税務署に未申告・未納の確認
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    事業の買掛金・未払い費用
    個人事業主だった場合、仕入れ先への買掛金・従業員への未払い給与なども負債です。
    調べ方:取引先への確認、帳簿・請求書の確認、税理士への相談

ステップ3 収支の結果から判断する
Q1
プラス財産 > マイナス財産 ですか?
はっきりプラスが多い場合 → 通常どおり相続(単純承認)で問題ありません。
マイナスが多い・不明な場合 → Q2へ進んでください。
Q2
負債の全体像は把握できていますか?
把握できていない場合 → 熟慮期間の延長申請(3ヶ月以内に申請)をして財産調査を続けましょう。
把握できている場合 → Q3へ。
Q3
プラス財産が残る可能性はありますか?
ある(不動産・預金が一部残る可能性) → 限定承認を検討
ない(ほぼ確実に借金超過) → 相続放棄を検討
Q4
相続人全員の合意は取れますか?(限定承認を選ぶ場合)
全員合意できる → 限定承認の申立てへ(弁護士への依頼が実質必須)
全員合意が難しい → 各自が個別に相続放棄を選択
Q5
次順位の親族への影響を確認しましたか?
放棄すると次順位(親→兄弟)に相続権が移ります。連鎖して親族が借金を引き継がないよう、関係する全員に速やかに連絡して同様の放棄を促しましょう。

状況別の推奨選択肢
単純承認
プラス財産が明らかに多い
借金の数倍のプラス財産がある・借金は住宅ローンのみで不動産価値が上回るなど
何もしなくても自動確定。遺産分割協議で分け方を決める流れへ。
限定承認
プラス・マイナスが拮抗している
不動産があり売却すれば借金を返済して手残りが出そう・負債額が不確かで判断しにくいなど
相続人全員の合意が必要・弁護士費用が高い。メリットが確実な場合のみ選択。
相続放棄
マイナス財産が明らかに多い
借金が数千万円・保証債務が多額・プラス財産がほとんどない・財産に関わりたくないなど
3ヶ月以内に家庭裁判所へ申立て。費用は数千円。最もシンプルな解決策。

よくある疑問
負債の全体像がわからないまま3ヶ月が来てしまいそうです。どうすればいいですか?
3ヶ月以内に家庭裁判所に「熟慮期間の伸長申立て」を行ってください。財産調査中・相続人調査中など正当な理由があれば、通常3ヶ月程度延長が認められます。申立て費用は収入印紙800円程度です。延長申請と並行して、信用情報機関への照会・役所への問い合わせなど積極的に調査を進めましょう。
住宅ローンが残っている場合、放棄すれば家も手放すことになりますか?
原則として放棄すれば家も手放すことになります。ただし住宅ローンには「団体信用生命保険(団信)」が付いているケースが多く、この場合は被相続人の死亡でローンが完済されます。まず金融機関に団信の加入状況を確認することが重要です。団信がある場合は放棄せずにローン完済後の不動産を相続できます。
相続放棄をしても債権者から請求が来ることはありますか?
放棄が家庭裁判所に受理された後は、その相続人に対する請求は無効です。ただし債権者が放棄の事実を知らずに請求してくることがあります。その場合は「相続放棄申述受理証明書」を提示して放棄済みであることを伝えることで、請求を止めることができます。証明書は1通150円で家庭裁判所から発行してもらえます。
相続した不動産に住宅ローンが残っていますが、売却すれば完済できる場合はどうすべきですか?
売却益がローン残高を上回るなら単純承認して売却するのが合理的です。ローン残高が売却益を上回る(オーバーローン)場合でも、その差額を自己資金で補填できるなら承認して売却→残債は自己負担という選択もあります。差額も支払えない・支払いたくない場合は相続放棄を検討します。不動産の査定と残ローン額の確認を先に行うことを推奨します。
「負債の全体像を把握したい」「放棄すべきか判断できない」
3ヶ月の期限が迫る前に、まずご相談ください。
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