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相続人調査・戸籍収集の手順
相続人調査・戸籍収集の手順
誰が相続人か法的に確定させる
相続手続きのすべては「法定相続人の確定」から始まります。被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集し、全相続人を漏れなく把握することが目的です。3ヶ月の熟慮期間内に完了させることが必要です。
相続人確定までの5ステップ
1
被相続人の最後の本籍地を確認するまず確認
住民票・運転免許証・パスポートなどで本籍地を確認します。本籍地は住所と異なることが多いため注意。わからない場合は最後の住所地の役場に「住民票の除票(本籍記載あり)」を請求して確認できます。
2
本籍地の役場に死亡時の戸籍謄本を請求する郵送可
最後の本籍地の市区町村役場に「戸籍謄本(死亡の記載があるもの)」を請求します。郵送請求が可能です。取得した謄本に「以前の本籍地・改製年月日」が記載されていれば、さらに遡る必要があります。
3
出生まで遡って戸籍を収集する数週間かかることも
転籍・結婚・改製などで本籍地が変わるたびに別の役場への請求が必要になります。「除籍謄本」「改製原戸籍謄本」を順番に取得し、出生まで連続した記録を揃えます。複数の役場にまたがる場合も多いです。
4
戸籍から相続人を確定する
収集した戸籍から「法定相続人は誰か」を確定します。認知した子・養子・前配偶者との子がいないか確認します。予想外の相続人が判明するケースもあります。相続関係説明図を作成して整理しましょう。
5
各相続人の現在の戸籍・住民票を収集する全員分
法定相続人全員の現在の戸籍謄本・住民票(印鑑証明書も後で必要)を収集します。遠方の相続人・疎遠な相続人にも連絡を取り、協議への参加を依頼します。
取得が必要な戸籍の種類
戸籍謄本(現在戸籍)
現在有効な戸籍の全部の写し。被相続人の死亡記載があるもの・各相続人のもの両方が必要。1通450円。
除籍謄本
全員が除籍された(転籍・死亡などで誰もいなくなった)戸籍の写し。過去の記録を遡るために必要。1通750円。
改製原戸籍謄本(はらこ)
法改正による戸籍の改製(電算化など)前の原本の写し。改製前の情報が記録されており、子の記録が含まれる場合がある。1通750円。
住民票の除票(本籍記載あり)
被相続人の最後の住所・本籍地の確認に使用。本籍記載が必要なため「本籍記載あり」を指定して請求。1通300〜500円程度。
戸籍収集の費用シミュレーター
戸籍謄本の取得通数
通(被相続人+相続人全員分)
除籍・改製原戸籍の通数
通(遡る数)
郵送請求の数
役場(往復切手代)
司法書士・行政書士に依頼
戸籍謄本(450円×通数)2,250円
除籍・改製原戸籍(750円×通数)3,000円
郵送料(往復約430円×役場数)1,290円
専門家報酬(任意)0円
概算合計
6,540円
※実費のみの概算です。通数・役場数は実際のケースによって変わります。複数の本籍地がある場合は役場数が増えます。
郵送請求の方法と記載例
役場への郵送請求書の記載例(手紙・申請書に記載する内容)
〇〇市区町村長 殿
戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍謄本)の交付申請
請求者:氏名・住所・電話番号・被相続人との続柄
請求する戸籍の対象者:被相続人の氏名・生年月日・最後の本籍
必要な種類:現在戸籍 / 除籍 / 改製原戸籍(すべて)
使用目的:相続手続きのため
同封するもの:
①定額小為替(手数料分)または郵便小為替
②返信用封筒(切手を貼付・返送先を記載)
③請求者の身分証明書のコピー
戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍謄本)の交付申請
請求者:氏名・住所・電話番号・被相続人との続柄
請求する戸籍の対象者:被相続人の氏名・生年月日・最後の本籍
必要な種類:現在戸籍 / 除籍 / 改製原戸籍(すべて)
使用目的:相続手続きのため
同封するもの:
①定額小為替(手数料分)または郵便小為替
②返信用封筒(切手を貼付・返送先を記載)
③請求者の身分証明書のコピー
「すべての戸籍(出生から死亡まで)が必要」と明記すると、役場が遡れる分をまとめて送ってくれる場合があります。手数料は定額小為替(郵便局で購入)で送付します。
相続手続き全体で必要になる書類一覧
| 書類 | 必要性 | 主な使用場面 |
|---|---|---|
| 被相続人の出生〜死亡の戸籍謄本一式 | 必須 | 相続人確定・金融機関・法務局・家庭裁判所すべて |
| 被相続人の住民票の除票(本籍記載あり) | 必須 | 最後の住所確認・相続登記・金融機関手続き |
| 相続人全員の現在の戸籍謄本 | 必須 | 遺産分割協議書・金融機関・法務局 |
| 相続人全員の印鑑証明書(3ヶ月以内) | 必須 | 遺産分割協議書への押印証明・金融機関 |
| 相続人全員の住民票 | 場合による | 相続登記・一部金融機関 |
| 相続関係説明図 | 場合による | 法務局・家庭裁判所。作成で戸籍謄本の還付が受けられる。 |
| 固定資産評価証明書 | 不動産ある場合 | 相続登記・相続税申告での評価 |
| 残高証明書(各金融機関) | 金融資産ある場合 | 財産目録作成・相続税申告 |
戸籍収集でよくある落とし穴
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転籍・再婚で本籍地が複数の役場にまたがる結婚・転籍・市町村合併などで本籍地が何度も変わっているケースでは、5〜10か所以上の役場への請求が必要になることがあります。取得した戸籍に「前本籍」が記載されているため、それを辿って順番に請求します。
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認知した子・非嫡出子が判明するケース戸籍を遡ると予想外の子(認知した子・婚外子)が記録されていることがあります。その子にも等しく相続権があるため、連絡を取って協議に参加させる必要があります。連絡先不明の場合は「不在者財産管理人」の選任が必要になることも。
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法定相続情報証明制度を活用すると効率的法務局に「法定相続情報一覧図」を提出すると「法定相続情報証明書」が無料で発行されます。これ1枚で各金融機関・法務局での手続きに使えるため、戸籍謄本の束を何度も提出する手間が省けます。相続人が多い・金融機関が多いケースで特に有効です。
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広域交付制度(2024年〜)で1か所の役場で取得可能に2024年3月から「戸籍謄本等の広域交付」が始まり、本籍地以外の市区町村窓口でも被相続人・相続人の戸籍を取得できるようになりました。ただし改製原戸籍・除籍謄本は対象外の場合があるため事前確認が必要です。
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複雑なケースは司法書士・行政書士に依頼が効率的転籍が多い・再婚歴がある・認知した子がいる可能性がある場合は、司法書士または行政書士への依頼(目安5〜15万円)が時間的・精神的に効率的です。3ヶ月の期限を考えると早めの判断が重要です。
よくある疑問
被相続人の本籍地がわかりません。どうすればいいですか?▶
被相続人の最後の住所地の市区町村役場に「住民票の除票(本籍記載あり)」を請求します。住民票の除票には本籍地が記載されています。住民票の除票は死亡後も一定期間保存されています。マイナンバーカードの情報からも確認できる場合があります。
戸籍収集にはどのくらいの時間がかかりますか?▶
窓口請求なら即日〜数日で取得できます。郵送請求は往復で1〜2週間程度かかります。本籍地が複数の役場にまたがる場合は、1か所取得→次の役場に請求という連鎖になるため、全体で1ヶ月以上かかることもあります。3ヶ月の熟慮期間を考慮して、死亡後すぐに着手することを推奨します。
法定相続情報証明書とはなんですか?どう取得しますか?▶
戸籍謄本一式の代わりに使える「相続関係の一覧証明書」です。法務局に①戸籍謄本一式②相続関係説明図③申出書を提出することで無料で発行されます。一度取得すれば何枚でも無料で追加発行できます。銀行・証券会社・法務局など複数の機関で手続きする場合に特に便利です。
相続人の一人と連絡が取れません。どうすればいいですか?▶
戸籍の附票(本籍地の役場で取得)で住所を確認できます。それでも連絡が取れない場合は「不在者財産管理人」の選任を家庭裁判所に申立てます。管理人が代理で遺産分割協議に参加します。長期間行方不明(7年以上)であれば「失踪宣告」の申立ても選択肢です。
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